法話

2016.10.19 後世を心に

私達は、明日、あるいはもっと先を考え、計画をたてたり、旅行などの予約をします。しかし、日蓮聖人の時代はもちろん、今でも、不慮の事故や災害に遇わないとはいえないのです。が、自分だけは、例外だと思っていないでしょうか?
日蓮聖人は、「賢い人も、そうでない人も、老人も、若い人もすべていつ死を迎えるか定めのないことである。そこでまず臨終の事をよくわきまえて、その他のことを考えるべき」と言われましたが、『現代人は皆、人は必ず死ぬとわかっていると思いこんでいるが、本気でどこまで考えた末にわかっているのか甚だ怪しい」(養老孟司著『死の壁』)のです。
死を本気で考えれば、仏さまから頂いた命であり、過去から未来に繋がる命の一部であり、仏さまの子であることに思い至るのではないでしょうか。

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